自家製納豆マシン
1ヶ月ほど前だったか?納豆が大好きな息子に、「納豆買って来たよ」と言うと、「わーい、やったー、納豆だ!」と目を輝かせて、「たくさん食べてもいい?」と遠慮がちに尋ねてきた。・・たかが、納豆ごときで、となんだか息子が不憫に。
そう、フランスでは、納豆は高級食品である。日本からの輸入品なので、値段は日本の3倍くらいするし、しかも、オペラや15区などにある日本食品店、一部の韓国・中華食材店など、限られたところでしか手に入らない。
在仏の知人で、自家製納豆作りに挑戦している人もいる。オーガニック・ショップで買った乾燥大豆を蒸して、それをプラスチック容器に入れ、発泡スチロールの箱に45度のお湯を入れたペットボトルを数本重ね、その間に入れ・・、と作り方を聞いて、ものぐさな私には絶対できない、と諦めた。
便利グッズ大国の日本なら、家庭用・納豆製造機なんてものがあるかも、とネット検索して見つけたのが、この“ヨーグルト工房Naturia”(なんで、アルファベット名なんだ?)。名称から分かる通り、ヨーグルト・メーカーなのだが、納豆も作れるという優れものだ。まあ、どちらも発酵食品なので。納豆嫌いの夫は「納豆と同じ機械で作ったヨーグルトなんて食えるか!」と言ったが、ちゃんと内容器が二つあり、使い分けができるのだ。
今回、帰国の際に、フランスからネットで注文し、品川区に住む姉のところに配送してもらった。しかし、配送時間を14-16時なんて細かく指定できるのはさすが日本。フランスなんて、指定した日に届かないことだって、よくあるのだ。このヨーグルト・メーカー、軽量コンパクトで、問題なく、スーツケースに入れて、フランスに持ち帰った。
http://blog-imgs-37.fc2.com/b/i/s/bisoupfj/201006061842155cd.jpg
(こんな風に納豆ができあがり)
まずは、ヨーグルトを作ってみる。牛乳と生クリームにヨーグルトの種(市販のヨーグルト)を入れて、温度と時間を設定するだけ。6時間で簡単にクリーム状のヨーグルトができて、夫も「おいしい!」と気に入った様子。
そして、いよいよ近所のオーガニック・ショップで乾燥大豆を買ってきて、納豆作りに挑戦。大豆を12時間、水に浸して、その後30分ほど、蒸したものをマシンに放り込み、タイマーを45度、24時間にセットするだけ。
蓋をあけて、ねばねばと糸をひく納豆を目にした時には感動!蒸し時間が短かったらしく、少々固めであったが、息子は「おいしい!」。「よく噛んで食べるんだよ」なんて小津映画の笠智衆みたいな台詞を言いながら、私も手作り納豆をしっかりと噛んで味わった。一回に300gの大豆を発酵させられるので、毎日、納豆を食べるわけではない我が家なら、これだけ作れば2~3週間はもつだろう。
これで、納豆は遠くまで買いにいかずに済むし、納豆のプラスチック容器を捨てる必要がなくなるので、ゴミ減らしにもなる。それはヨーグルトも同じで、こちらは毎朝食べているので、かなりゴミが減るかも。ただ、材料となる牛乳の容器がプラスチッなので(フランスは紙パック入り牛乳が珍しい)、微妙なところか。
頁:
[1]